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  アジ

あじの写真です

アジ【スズキ目アジ科】

マアジの写真です  朝の食卓にのぼる焼き魚といえば、”あじの干物”といえるほど定番の一品ですよね。
 そして、仲卸で取扱高の一番多いものもこの干物類なのです。
 干物の歴史をひもといてみると、なんと縄文時代まで遡るのだそうです。各地に所在する貝塚からは、魚の干物や貝(カキ)の干物を作る道具まで所有していたことが判っているようです。
 かれらは、くらしの知恵から保存性を高め且つ、味も濃縮された”干物”を創り出したのです。干物は縄文時代から培ってきた日本人の、理屈抜きの食べ物といえるでしょう。

 ひもの今昔    

  • きたひ  ・・いわし等の小魚類を丸ごと干したもの。 
  • あえつくり・・魚の内臓を除いて干したもの。  
  • すはやり ・・魚肉を細長くきり塩につけて干したもの。
    加工の方法によって呼び方が違いますが、現在のような”干物”が一般的になったのは、江戸時代に入ってからで、特に小田原の干物が有名であったようです。

     関アジの写真です  日本近海では約20種が生息していますが、干物に適しているのは、脂質の多いマアジです。
     特に、大分の佐賀関と愛媛の佐田岬を結ぶ豊後水道(豊予海峡・別名「速吸の瀬戸」)の急流で一本釣りによって捕れる「関アジ」は、金色味をおび身も締まって、姿・味・鮮度ともに群を抜く逸品です。

     ムロアジの写真です  伊豆七島の名産である「くさや」で有名なムロアジは、脂質が少ないのでマアジより身は固いですが、独特な食感と香りが魚好きにはたまらない、これまた逸品なのです。


       
    くらべてみよう

     アジの干物と生アジ、どっちが栄養的に優れてる?
     干物にすると生よりぐーんと栄養価が上がります。
     生アジ100g中にタンパク質20mg、脂肪27mgですが、干物にするとそれぞれ、43mg、59mgと2倍以上に増加します。
     魚脂にはEHP(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という不飽和脂肪酸が多量に含まれ、これらは脳を活性化させ、血中コレステロール値を下げる優れものなのです。
     また、視力回復や皮膚の成長等をつかさどるビタミンAも大量に含まれています。  

     焼いたアジの干物とアジの塩焼き、どっちがおいしい?
     うまみ成分であるイノシン酸やグルタミン酸の濃度はさほど違いはないですが、塩焼きのものより水分が多く、干物の方がみずみずしく弾力に富んでいます。 この弾力の秘密は、塩水に浸すという干物の製造工程からうまれます。
     塩水につけることによって、筋繊維が膨れ筋繊維と筋繊維の隙間がなくなり、魚肉中の水分が抜けにくいからだそうです。      

     天日干しと機械乾燥、どっちが適してる?
    冷風乾燥干物の写真です  結果からいうとうまみ成分に違いはないようです。
     しかし、天日干しでは、開いた面にできる膜が分厚く、そこにうまみが凝縮されているので、かめばかむほど美味しく感じます。
     現在は、残念ながら品質の劣化、またハエの飛来や土ほこり等の衛生的観点から、殆どが機械による冷風乾燥処理がなされていますが、やはり太陽のエネルギーをいっぱい貰っている天日干しの干物に勝るものはないでしょう。

       毎月おいしいレシピをご紹介していますが、やはり干物はそのまま焼いてあつあつを頂くのが最高!ってことで、美味しい焼き方と上手な保存の方法をご紹介しましょう。

        干物のおいしい焼き方   魚を焼くときの基本は『遠火の強火』です。
     1.ガスコンロの場合
     焼き網を二つ重ねると、火が直接魚にあたらず『遠火の強火』が実現出来ます。
     干物をのせる前に焼き網を十分に焼いておき、油を塗っておきましょう。(皮がくっつきにくくなる)
       2.グリルの場合  網を2分程熱してから干物をのせます。ヒレなどの焦げやすい部分は、アルミホイルでカバーをしておくと良いでしょう。また、お酒を少々塗ると綺麗な焼き色がつきます。
    身の面から焼き始める  こうして焼くと、うまみ成分が中にギュッと閉じ込められ、且つ上になった身の焼き具合がわかります。
     身が白くなってきたら、全体に火が通ったので裏返し、皮の面を軽く焼きます。

    干物の上手な保存方法   食べごろは製造日の翌日なので、買い求めたら早く食べることをお薦め!
     干物といっても鮮魚と同様の取り扱いを心がけてください。すぐに食べられないものはそのまま冷凍庫で30日程保存可能です。
     ただし、購入して何日も経ってからの冷凍保存は無意味ですので、早めに保存方法を選んでください。

       暑い夏がもう間近です。料理に手間をかけるのがちょっとという方、焼いたアジの干物をほぐし、ご飯に混ぜてアジごはん、きゅうりとあえて酢の物にと手軽にアレンジでき、栄養価も高い干物を食べない方はないですね!

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