わかめはその形態によって、二つに大別されます。
わかめは、ノンカロリーの健康食品として、肥満予防にも優れた働きをしてくれます。
ナンブワカメ型 ・・・・ 北海道・東北・北陸沿岸の、深く潮流の激しい所に生息していて、大型で茎が長く、葉の切れ込みが深いのが特徴です。
ナ ル ト 型 ・・・・ 南日本沿岸の浅い所に生息し、小型で茎が短く、葉の切れ込みが浅いのが特徴です。
わかめの一生は一年で、成熟期である3月から5月頃が収穫の最盛期を迎えます。寒中に生えてくる新芽のみずみずしい香りと食感は、春の息吹を感じさせる春告げわかめといえるでしょう。
わかめは、日本および朝鮮半島のみで自然生育しますが、国内の全生産量の97%が養殖、韓国においても99%までが養殖です。また、中国では日本からの技術指導によって、100%が養殖されています。
そしてわかめを常食している国民は、日本・韓国・北朝鮮の三国のみというのもちょっと驚きですね。
いろいろ選べる
わかめ製品
わかめは採ってからそのままにしておくと、わかめ自身の酵素の作用で自分自身を消化してしまい、ベトベトに柔らかくなってしまいます。そこで利用・保存の方法としてさまざまな加工法が考案されました。
製品名 加 工 方 法
用 途
塩蔵わかめ
塩で漬け込み、軽く重石をして脱水し、さらに塩をまぶしたもの
生のワカメに最も近く、水洗いして使う
湯通し塩蔵わかめ
ボイルした後、水(海水)ですばやく冷却し、塩を加え脱水したもの
水で洗うことで、すぐに使える
乾燥わかめ
わかめを水(海水)で洗浄したものまたは、これを湯通ししたものを乾燥させたもの
そのまま汁ものの具やサラダに
灰干し
わかめ
徳島県鳴門地方の特産物で、草木灰をまぶし3日ほど天日乾燥させ、その後灰を取り除き再び天日で干したもの
食塩水に浸し、アクがなくなるまでよくもみ洗いする
糸わかめ
灰干しわかめをよく水洗いし、中心の茎を抜き取ったあと細かく裂き乾燥させたもの
細いものほど良質で、『わかめの王様』と呼ばれています数分間水に浸し、水洗いする
板わかめ
鳥取県の特産物で、若いわかめを水洗いした後、すのこなどの上に一枚ずつ並べ天日乾燥したもの
軽くあぶってお茶漬けや、そのままもんで細かくして食べる
もみわかめ
乾燥わかめを繰り返してもみながら、再度乾燥させたもの
そのままふりかけて食べる
茎わかめ
加工する時に取り除かれる中心の茎で、肉厚で硬いので漬物等にされます
塩がまぶしてある時は塩抜きをしてから
芽かぶ
成長したわかめの根に近い、肉厚でひだの多い部分で、乾燥されたものが多い
乾燥したものは水でもどしてから
細かく刻んだりすりおろして使う
子持ち
わかめ
わかめの葉に魚が卵を産みつけたものをいいますが、天然ものはとびうおなどの卵がついていますが、人工的にはししゃもの卵をつけたものが多い
そのまま酢の物などにして食べる
わかめは天然育ちの海の野菜
海藻の中でもわかめは、ミネラルバランスのよい食材です。
ミネラルは、身体に必要な栄養素であるにもかかわらず、体内では作ることができない為、食物から摂取しなくてはならないのです。
海の中には、陸上のミネラルが雨で溶け出し、より豊富に含まれています。特にわかめは、海水中の鉄・ヨウ素・マンガン・亜鉛・カルシウム・カリウムの成分を取り込んでいます。
ちなみにカルシウムは歯や骨を丈夫にし骨粗しょう症の予防、カリウムは心臓の機能を調整し心不全の予防、マグネシウムは糖尿病の予防、そして鉄は貧血の改善といった働きをします。
また、ビタミンも野菜に負けない位多く含まれています。
なかでも細胞の老化を防いだり、かぜの予防に効果的なビタミンCは100g中53%も存在し、体内でビタミンA効力になり、肌荒れを防ぐベータカロチン、そして胃腸障害を防ぐビタミンBも含有されている優れものです。
養殖が大半を占めるわかめですが、種付けのみ人の手が加わるだけでその後は海で育まれる天然の海の野菜です。
食生活が変貌する中で生じる生活習慣病の予防効果があるわかめは、現代人にとって毎日摂りたい海からの恵みでしょう。
ヌルヌルの ひ・み・つ
さて、わかめや昆布にみられるぬめりの正体はいったい何なのでしょう?そこには驚くほどのパワーが隠されていたのです。
ずばり、あのヌルヌルはアルギン酸という食物繊維だったんです。
食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維に分けられます。
わかめなどの海藻類はこの水溶性食物繊維を多く含み、その働きとして
1.腸内でのコレステロールの吸収を阻害する ⇒ 動脈硬化の予防
2.食塩等に含まれるナトリウムと結合し体外に排出する ⇒ 高血圧の予防
3.ブドウ糖を胃の中に長時間留める ⇒ 血糖の急激な上昇を防ぎ、糖尿病の予防が上げられます。
もう一つ強い見方が、フコダインという食物繊維です。
このフコダイン、身体に侵入してくる悪者を退治する働きがあるんです。特に胃潰瘍の原因とされるピロリ菌には有効で、侵入を妨害すると共に、胃壁の修復をしてくれます。
また、最近ではがん細胞を消滅させる働きがあることもわかり、さらにはアルギン酸とフコダインが合わさると抗菌効果があることが実証されています。
優れた力を持つフコダインはわかめのめかぶと呼ばれる部分に多く含まれています。
"めかぶ" ってなに???
芽かぶは、わかめの一部で根に近い肉厚でひだの多い部分で、強い粘りをもっています。
この部分はわかめの増殖を担うところで、一つの芽かぶから十数億個の胞子が飛び出します。芽かぶは、生命のミネラルがいっぱい凝縮された栄養の宝庫です。
先に述べたアルギン酸やフコダインは、葉の部分より20%以上も多く含んでいます。塩蔵や乾燥されたものが多く100g約1,000円とちょっと高価ですが、注目度No.1の自然健康食品です。食べやすく加工されたものが出ていますので、機会があれば是非食べてみてください。
わかめで健康クッキング
とりたてのわかめは、褐色ですがボイルするとクロロフィルの働きで鮮やかな緑色になります。無添加の天然色素である緑色は、見た目にも食欲をそそります。そんなわかめを使って食卓に彩りを添えてみましょう。
わかめと卵の炒め物 わかめは加熱すると柔らかくなって美味しくなります。

@ もどすと量が増すので注意!カットわかめで8〜10倍、
塩蔵わかめで2〜3倍に増えます。
A 長く水につけると折角の栄養分、アルギン酸が溶け出すので、5分を目安に。
B 戻したら必ず水分をふき取りましょう(料理の仕上がりが水っぽくなります)。
C 熱に敏感なので、手早く調理(調理の最終段階で加える)。
材料(4人分)
塩蔵わかめ・・・50g、とまと・・・1個、ピーマン・・・2個、ごま油・・・大さじ2
塩・しょうゆ・・・各大さじ1、塩・こしょう・白ごま・・・各少々
(A)卵・・・2個、塩・こしょう・・・各少々
作り方
1.塩蔵わかめは、水洗いしたっぷりの水に5分間つけてもどします。
2.水気を絞り、ざく切りにし熱湯でさっとゆでる。
3.フライパンにごま油大さじ1を熱し、(A)を加え炒り卵を作って取り出す。
4.残りのごま油を熱し、乱切りのピーマン、くし形にきったトマト、わかめを加え、強火で炒めます。
5.炒り卵を戻し入れ、塩・しょうゆ・こしょうで調味する。
財産である健康なからだを維持できるよう、偏りがちな食生活を今一度見直してみませんか。