ヒジキ
ヒジキは、暖かい海に住む海藻で、北海道日高以南の太平洋沿岸、瀬戸内海、九州沿岸に分布します。波の荒い岩礁上に生育し根は岩上を這うように成長します。食用の芽や茎をとっても根が生き残り、そこから新芽を出し7〜8年は生き続けます。
春から初夏にかけて成長し、翌年春には50cm〜1mほどになります。
生のヒジキは、堅くて渋みがありそのままでは食べることは出来ません。刈り取られたヒジキは水洗いし、真水でゆでたものを天日乾燥する干しヒジキと、海水で洗いそのまま浜辺などで乾燥した素干しヒジキがあります。生きている時は黄褐色なのですが、乾物にすると黒褐色になります。
では、なぜ黒くなるのでしょう?
それは、ヒジキにはタンニンやポリフェノールが多く含まれ、それらは、空気に触れると酸化され黒色に変わる性質があるからだそうです。
また、ヒジキは製造工程の選別作業で長ヒジキ(茎の部分)と芽ヒジキ(葉の部分)とに分けられて、別々の商品になります。芽ヒジキは葉の形がお米に似ていることから米ヒジキとも呼ばれています。
長ヒジキは、茎の太さが1〜2ミリ程で、歯ごたえがしっかりしていて、カットして用います。芽ヒジキは、長さ1センチで真中にふくらみがあります。他の材料とよく混ざり、味も含まれやすいです。
茎と葉の取れる割合は、約2:8で、長ヒジキの方が少々高価です。最近では、日本国内の生産量が減少傾向にあり、韓国や中国からの輸入が増えているそうです。
ちなみに国民一人あたりの年間消費量は、約45グラムと意外に少ないですね。
カルシウムと言えば、骨や歯をつくる大切な栄養素。カルシウムのうち99%が骨や歯に含まれており、残り1%が筋肉や血液に含まれています。
血液中のカルシウム濃度は常に一定に保たれていて、不足してくると骨から溶け出して調節されます。更に怖いのは、溶け出したカルシウムが動脈に沈着し、動脈硬化を起こし易くなります。意識的にカルシウムをとらないと骨がスカスカの状態、いわゆる骨粗しょう症にもなってしまうのです。
そこでヒジキなどの海藻の出番なのです。カルシウムというと牛乳を思い浮かべますが、牛乳100gのカルシウム量は100mg、干しヒジキ100gは1400mgと、驚くほどのカルシウムがヒジキには含まれています。そして、カルシウムを効率よく吸収されるように働く、アミノ酸も含まれています。
料理方法でもカルシウムの吸収率を高める方法があるんです。それは酢を使った料理。
カルシウムは水に溶けにくいのですが、酢に含まれる酢酸が、カルシウムを水に溶けやすくするので、小腸からの吸収がよいのだとか。
逆にカルシウムを排出してしまう作用をするものが、リンです。リンはインスタント食品に多く含まれていますので、これらと一緒にとるのは避けた方が良いでしょう。
鉄分ですが、干しヒジキ100gあたり55mgと豊富な、ノンカロリーで、カルシウム・鉄分に優れた、アルカリ性食品なんです。
先述したようにヒジキは、堅くて生のままでは食べられません。では、スーパーで見かける生ひじき。あれは、いったい何?
それは、乾燥ヒジキを調理しやすいように、水で戻したものなのです。つまりは、家庭で戻す手間を省いて売っているもの。最近では、旬(3月〜4月)の時期にだけ、とれたヒジキをゆでて、乾燥させないものも売られているようです。
乾燥せずにゆでてあるものは、とても柔らかく磯の風味も強い、旬ならではのもの。機会があったら是非食べてみたいものです。
長ヒジキは2〜3時間、芽ヒジキは15〜30分、たっぷりの水でもどします。戻すとかさで3倍、重さで6倍に増えます。どちらも指でつまんで千切れるくらいが目安です。
砂やゴミなどが入っている場合があるので、戻した後もう一度水でさらします。調理の前に軽くゆでると、仕上がりがきれいになります。
もどしすぎてしまっても大丈夫。水分を切って、平らな状態で冷凍保存しておきましょう。また、使い残した乾燥ヒジキは、保存用パックなどで密封し湿気を帯びないようにします。
ひじきとツナのサラダ
冷やして食べれば、涼風を運ぶ冷たい口当たり
材 料(4人分)
ひじき(乾)・・・30g、ツナ・・・(小)1缶、にんじん・・・2本、こしょう・・・各量
(A)サラダ油・・・1/2カップ、酢・・・1/3カップ、レモン汁・・・1/2個分、砂糖・・・ひとつまみ、塩・こしょう・・・各少々
作り方
1.ひじきはたっぷりの水に約20分つけて戻す。
2.その後熱湯で3〜4分ゆで、ざるに上げ塩・こしょうで下味をつける。
3.にんじんは皮をむく要領で薄切りにし、さっとゆでる。
4.(A)を良く混ぜ合わせて、ひじき・にんじんを和える。
5.器に3 を盛り、ほぐしたツナ缶をのせ、あれば刻んだチャービル(ハーブ)を飾る。
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