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  クルマエビ

クルマエビの写真

【クルマエビ属 クルマエビ科 】

 エビの種類は非常に多く、世界中で約2800種類が生息しているそうです。その中でも日本近海にいるのは200種類ほどで、日本では約20種が食べられているそうです。
 エビは学術的に、歩行類(歩くエビ)と遊泳類(泳ぐエビ)に大別されます。歩行類はイセエビ族・ザリガニ族で、クルマエビ族(クルマエビ・大正エビ・ブラックタイガー等)は遊泳類に属します。              
 クルマエビの呼び名の由来は、からだを曲げたときの縞模様が、車輪のスポークのように見えるのでこの名がついたようです。また、ブリのように大きさによりその名が変わる”出世えび”で、20gほどのもの(10cm以下)を「鞘巻」、25gほどを「巻」、30gほどを「中巻」、35gほど(20cm前後)を「車」、40g以上を「大車」と呼んでいます。
 そして、このクルマエビ、エビ好きの愛知県民と言われる所以でしょうか? 平成2年9月28日に「県魚」として制定されています。

エビが大好き、日本人
                                                                                                   
エビの輸入量
ブラックタイガーの写真  日本に西洋料理が入ってきたのは明治初期、東京銀座にある高級レストラン「煉瓦亭」にエビフライが登場したのが最初で、ここから全国に広まって行きました。当時は高級食材とあって家庭では食べられないものでした。
 1961年の輸入自由化以来、価格も下がり高度成長に伴って、供給・消費ともに拡大し、人気食材となりました。
 昨年の養殖冷凍エビの輸入量は24万5千トン、金額にして2764億円の実績があり、その内10万6千トンがブラックタイガー(クルマエビ科)と呼ばれる種類です。
 ブラックタイガーは、世界で約58万トンが養殖されており、世界のエビ養殖生産量113万トンの半分近くを占めています。最大の輸入国はインドネシアで、次いでインド、ベトナムからの輸入が多くなっています。輸入価格も安価なことから、国内シェアナンバーワンで、外食産業で最も多く使われているエビです。
 また、輸入は養殖ものだけではなく、世界の海で漁獲された天然ものも入って来ます。これも何百種類とあり、昨年の漁獲量は289万トンに上ります。
 ホワイト、バナナ、ピンク、ブラウン、フラワー、クルマ、タイガーと呼ばれる、様々な種類のエビ14万トンが輸入されています。  何かしら色とりどりの呼び名ですが、オーストラリアバナナ・ギアナピンク・メキシコブラウンなど、エビはその体色に原産地名を付けて呼ばれています。そして、私たちが食べているエビの85%が輸入されているのです。

エビの消費量
 では、日本人は1年間にどれ位のエビを食べているのでしょうか。
 昨年の家計調査年報では、一世帯当たり2.3kgで、一人当たりの消費量は、中巻のクルマエビにすると約70匹で、年間で食べられる鮮魚の中では第4位でした。ちなみに1位はイカ、2位はマグロ、3位がサケ。やはりエビ好きの国民なんですね。
 そうそう、エビフライと言えば、名古屋。エビ好きと言われて久しい名古屋人。数字から見てみますと、名古屋の一世帯あたりのエビ購入量は2.6kgと全国平均をわずかに上回るだけで、金沢の3.4kgにはかないませんね。天守閣の金のシャチホコがエビフライに似ているので、こんなことが言われるようになったのでしょうか・・・。本当のところは良くわからないのです。

誤解されてたエビの栄養
 
高カロリー、高コレステロール!?
   飽食の時代を過ぎ、健康ブームの到来と共に、エビはコレステロールが高い食材として人気が低迷してしまいました。しかし、これは大きな間違いだったのです。
 そもそもカロリーの値を左右しているのは脂質という栄養素で、クルマエビの脂質は0.7%と極めて少ないものです。牛肉(サーロイン)では23%、アジでは7%と他の食材と比べても明確です。
 また、調理後のカロリー値でもエビフライ166kcal、白身魚フライ254kcal、ハンバーグ525kcalと以外に低いことがわかります。以上のことからもエビは決して高カロリーの食べ物ではないのです。
 次に、高コレステロールという点ではどうでしょうか。エビ1尾あたり160mgで、鶏卵1個が235mg。比較してみてもコレステロールに関しては、それほど低くはないようです。しかし、エビにはコレステロールを除去する頼もしいパワーが隠されていたのです。それらは、タウリンキチンアスタキサンチンの3つの物質です。

胆汁酸を分泌させ、余分なコレステロールを大腸に送るタウリン

+
大腸のぜん動運動を促進し、コレステロールを便と共に体外に排泄するキチン
+
血液中のコレステロールを除去し血管壁に付着したものを取り除くアスタキサンチン

これらがバランスよく含まれているエビは、コレステロール値を低下させるのです。また、食べ合わせによってその効果は倍増!
エビとレモンキチンとクエン酸  酸性の強いクエン酸と一緒にとることによって体内でキチンが溶けやすい。
エビと大根アスタキサンチンとビタミンC  大根に含まれるビタミンCがアスタキサンチンの働きを促進する。
エビとカレータウリンとターメリック  カレーに含まれるターメリックが肝臓の胆汁酸分泌を高めタウリンの働きを強化する。
エビフライにレモン汁、えびおろしうどん、エビカレーとどの組み合わせもお馴染みのもの、これにはちゃんとした理由があったんですね。

エビのおいしさ大研究
プリプリの食感
 エビの美味しさは何と言ってもあの”プリプリ”っとした食感です。その秘密はエビの身の殆どが筋肉である為です。しかし、エビの筋肉は加熱により収縮しやすく、荒縄状の構造をしている為、旨み成分が逃げ出しやすいのです。そこで日本料理では殻ごと調理し、中華料理では湯とおししてうまみ成分を閉じこめる工夫がされてきました。
広がる甘み
 もう一つの美味しさは口中に広がる”甘み”です。甘みの正体は身に含まれるアミノ酸のベタインとグリシン。特にグリシンは2500mgと魚介類のなかでは圧倒的含有量です。
 どちらのおいしさも殻をとって調理すると流れやすくなってしまい台無しですね。ですからエビの特性を生かした調理方法が望まれます。ここでは一番良く食べられるであろうエビフライをおいしくするコツを紹介しましょう。
エビフライの写真 1.冷凍エビを解凍する場合は、冷蔵庫の中で前の晩から解凍する。または、流水解凍か電子レンジで解凍する。(自然解凍するとグリシンが水分と一緒に溶け出すので注意)
2.背ワタをとる。(背ワタはエビの排泄物。ジャリジャリするから必ずとる)
3.尻尾の先の水分を包丁の先でしごいて出す。(油に入れたときはねないようにする)
4.腹側に深めの切れ込みを入れる。(エビの丸まりを防ぐ)
5.バットにエビを並べ牛乳とサラダ油をふりかけ30分おく。(臭みを取る)
6.エビに塩・コショウをする。
7.小麦粉をまんべんなくつける。(加熱の際、エビと衣の接着剤の役目をする)
8.卵をつけ、パン粉を隙間なく軽く握るようにしてしっかり付ける。(グリシン・水分を閉じ込める)
9.170度で2分間揚げる。(エビの大きさで変わるが、揚げ過ぎに注意)
甘みを閉じ込め、プリプリ感を生かす素早い調理が決め手です。早速トライしてみて下さい。

冷凍焼けは品質低下のサイン
冷凍食品の最大の敵
 冷凍庫の中の冷凍食品に”霜”が付いていることありませんか?これは「焼け」と言われる現象で、表面の霜を取り除くと白っぽく乾燥した食品の表面が見られるはずです。こうなる原因は、冷凍庫内の温度の変化が一番の原因です。
 冷凍庫を開けると庫内の温度が急激に上がり、食品中の水分が溶け出し水蒸気となります。閉めると庫内の温度は下がり水蒸気が霜となって付着します。溶け出した水分は、食品に戻ることはないので表面から次第に乾燥していくのです。こうして冷凍焼けは起こります。
 冷凍焼けした食品は旨みも流れ出て、品質も低下しているので処分した方が良いそうです。これを防ぐには、食品と包材の隙間を無くして保管したり(個別包装)、冷凍庫の開け閉めを少なくし、購入した食品は早く使い切ってしまうよう心がけましょう。

食欲もりもりえびチリソース

エビチリの写真 旨みを閉じ込める為殻付のクルマエビで作ってみましょう。”強火で手早く”がポイント!
材 料(4人分)
有頭えび・・・20尾、生姜・にんにく・・・各1片、長ねぎ・・・1/2本、水溶き片栗粉・・・適量
油・・・大さじ1、酒・・・大さじ2
(A)トウバンジャン・・・小さじ2、中華ブイヨン・・・150cc、しょうゆ・・・大さじ1/2、砂糖・・・小さじ2
作り方
1.エビは背ワタをとり、ヒゲと足を取り除く。
2.生姜・にんにくはみじん切りにする。
3.フライパンに油を熱し、2を炒める。香りが出てきたらエビを加え、強火で炒め酒をふりかける。
4.Aを加え更に炒め、水溶き片栗粉でとろみを付ける。
5.器に盛り、みじん切りの長ねぎを散らす。

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