鋳物の火は不滅!

鋳物の火は不滅!

「鋳物」と聞くと、何を想像しますか?一口に鋳物といってもその製品・用途は実に様々。特に愛知県は、全国生産の1/4を誇る一大鋳物生産地でもあります。産業界はもちろん身の回りのモノまで、鋳物は私たちの暮らしのなかで広く役立っているのです。また鋳物は、形あるものの基本、モノづくりのスタート地点。万物のはじまり、万物の生命線として物づくりの重要性を伝えていくのも鋳物の役割のひとつなのです。

大きな転換期にある鋳物業。日本の産業界をサポートする基幹業界として、ますますの活性化を図るため、「鋳物の火は不滅!」をキャッチフレーズに努力しています。

「鋳物」ってなに?

「自由自在」の
技術

砂や金属でつくった型の中に溶かした金属を流し込んで必要な形にする加工法のことを「鋳造」といい、こうしてつくられたものを「鋳物」と呼びます。一番の特徴はその自由自在な造形。水が器の形に従うように、複雑な形状でも容易に造形できることから産業界で幅広く用いられているのです。鋳物の原材料として最も多く用いられている銑鉄は鉄と黒鉛の複合材料で、硬くても加工しやすい・ねばり強さがある・振動をおさえる・熱に強い・腐食に強いなど優れた性質を持っており、銑鉄鋳物の利用価値を高めています。


鋳物の
可能性

流体透過性鋳造品

自由な造形性と優れた特徴を持つ鋳物。近年では新しい鋳物技術の開発を通しての新しい分野への応用が盛んです。例えば、鋳物とセラミックスを一体にした「呼吸する金属」・ 流体透過性鋳造品。エアベアリングなどに使われ、軽量効果・振動吸収など優れた性質で注目されています。ハイテク技術との融合によってますます活躍の場が広がっているのです。

鋳物の歴史

人類の
歴史と
ともに

歴史イメージ

紀元前4,000年頃、メソポタミアではじまったといわれる鋳物。銅を溶かして型に流し込みいろいろな器物をつくったのがその始まりでした。紀元前数百年頃になると日本にも鋳物づくりが伝わり、銅鐸・銅鏡・刀剣、やがては仏像や梵鐘などがつくられ、平安時代半ば頃には日本各地に広がっていったとされています。時代が進んで18世紀に入ると、イギリスで起きた産業革命をきっかけに鋳物が広く機械文明の中に組み込まれるようになりました。日本でも江戸幕府がオランダから技術を導入して建設した「キュポラ」が、近代化への大きな役割を担っていったのです。人類のモノづくりの最も古い技術のひとつである鋳物。いつの時代にも重要な役割を果たしてきたその技術が、今日まで受け継がれています。

鋳物業界のいいところ

地球に
優しい
製品

工業製品

自動車部品をはじめ、マンホールや水道関連部品、鉄道・船舶・航空機関連部品など、工業・産業機械分野に実に幅広い製品を提供している鋳物。また街の高欄やモニュメントなど景観材としても利用されているのです。鋳物製品は私たちの暮らしを支え、快適で豊かな社会に貢献しています。さらに鋳物は鉄くずや不要になった鋳物製品を原料としている「究極のリサイクル品」でもあることから、製品を通して地球環境の保全にも役立っているのです。

アートモニュメント 工業製品だけでなく、アートモニュメントなども。

クリーンな
工場

設備

社屋は安全・クリーンがモットー。模型工程から鋳造工程まで、クオリティの高い製品を作り出すための最新技術・設備が整っています。安全で快適な作業のため、職場の環境整備が進められているのです。

ハイテク ハイテク技術を導入し、安全でクリーン。

福利厚生

質の高い仕事のためには、技術者の育成・確保など教育システムの整備が重要です。業界をより活性化させるためにも、鋳物という優れた産業を伝えていくためにも必要不可欠なのです。また一方で、社外に社員寮や保養施設などを整えることも重要です。 快適な社員寮で仕事の疲れをいやし、OFFにはサークルやクラブ活動で仲間とコミュニケーションを深める…。充実したOFFが次の仕事への意欲となるのです。


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