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県内中小企業景況天気図

県内中小企業景況天気図 2015年度

2015年9月分~全般的に低調に推移

概況

《全国》

内閣府が10月8日に発表した9月の景気ウォッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月比1.8ポイント低下の47.5ポイントとなった。中国経済に係る動向の影響はみられるものの、外国人観光客の大幅増加やシルバーウィークの影響等から、総合すると、「景気は、中国経済に係る動向の影響等がみられるが、緩やかな回復基調が続いている。先行きについては、プレミアム付商品券への期待等がみられるものの、中国経済の情勢や物価上昇への懸念等がみられる」とまとめられる。

《愛知県》

こうした中で行われた本会の調査では、製造業の資金繰りは1.9ポイント、雇用人員は9.8ポイント増加した。しかし、売上高は7.9ポイント、在庫数量は3.9ポイント、販売価格は1.9ポイント、取引条件は3.9ポイント、収益状況は4.0ポイント、設備操業度は3.9ポイント悪化した。景況感は不変だった。

 

また、非製造業の販売価格は3.3ポイント、収益状況は1.6ポイント増加した。しかし、売上高は3.3ポイント、取引条件は1.7ポイント、資金繰りは4.9ポイント、雇用人員は1.7ポイント、景況感は5.0ポイント悪化した。在庫数量は不変だった。

 

天候不順や物価上昇による実需の低迷、また、労働力不足・人件費の負担増といった雇用環境も相俟って、中小企業の先行きは予断を許さない状況にある。

前年同月との比較

《凡例》

好転

+30≦DI

好転

やや好転

+10≦DI<+30

やや好転

変わらず

-10<DI<+10

変わらず

やや悪化

-30<DI≦-10

やや悪化

悪化

DI≦-30

悪化

売上高 在庫数量 販売価格 取引条件 収益状況 資金繰り 操業度 雇用人員 景況
製造業 やや悪化 変わらず 変わらず 変わらず やや悪化 やや悪化 やや悪化 変わらず やや悪化
非製造業 やや悪化 変わらず 変わらず やや悪化 やや悪化 やや悪化 やや悪化 やや悪化

《売上高D.I.》

全産業では前年同月に比べ△20.5ポイント(△15.2)となった。産業別にみると、製造業では△25.5ポイント(△17.6)となり、非製造業では△16.4ポイント(△13.1)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、その他非製造業50ポイント、サービス業27.3ポイントが目立った。マイナスポイントでは、木材・木製品、出版・印刷△100.0ポイント、小売業△58.3ポイント、食料品、化学・ゴム△50.0ポイントが目立った。

《収益状況D.I.》

全産業では前年同月に比べ△25.0ポイント(△24.1)となった。産業別にみると、製造業では△27.5ポイント(△23.5)となり、非製造業では△23.0ポイント(△24.6)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、その他非製造業50ポイント、鉄鋼・金属22.2ポイントが目立った。マイナスポイントでは、木材・木製品、出版・印刷△100.0ポイント、食料品、紙・紙加工品、化学・ゴム、小売業△50.0ポイント、輸送機器△33.3ポイントが目立った。

《業界の景況D.I.》

全産業では前年同月に比べ△25.0ポイント(△22.3)となった。産業別にみると、製造業では△27.5ポイント(△27.5)となり、非製造業では△23.0ポイント(△18.0)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは該当なし。マイナスポイントでは、木材・木製品、出版・印刷△100.0ポイント、食料品△75.0ポイント、化学・ゴム△50.0ポイントが目立った。

※ ( )は、先月の前年同月比のD.I.値

景況の推移グラフ

業界レポート

《製造業》

【中日本段ボール(工)】

天候不順により、青果物関係の荷動きが出遅れ気味。シルバーウィークに向けて若干盛り上がりを見せたものの、全般的に低調に推移した。

【岡崎鉄工会(協)】

大企業と中小零細企業の格差が広がり、景気の先行きに慎重姿勢を強めている。また企業収益や設備投資計画は高水準を維持してきたが、今後下方修正をされる可能性も出ている。

【中部人形節句品工業(協)】

例年は正月物や雛人形商戦が始まる時期だが、受注は低調。小売店・問屋も業績が低迷するほど安価な中国製品に走る業者が多く、結果的に平均単価が下がるという悪循環に陥っている。

《非製造業》

【愛知文紙事務器卸(協)】

メーカー側の新商品開発が継続しており、業界として活気はあるものの、収益面の伸びが少ない。

【犬山しろひがし商業(協)】

売上・客数とも前年を割り込んだ。足下の食品は好調をキープしているが、衣料・住居関連の店舗は引き続き厳しい状況である。

【三谷温泉旅館振興(協)】

外国人観光客、特に中国人の宿泊数が増加。国内旅行客は減少傾向。