愛知実業協会


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県内中小企業景況天気図
2016年6月分〜円高長期化に懸念

概況

《全国》
 街角の景況感を示す現状判断指数は前月比1.8ポイント低下の41.2ポイントとなった。ボーナス時期や熊本地震からの復興等への期待がみられるものの、EU離脱問題による円高や株安等から、総合すると、「景気は、海外経済の不確実性の高まりを背景とした円高、株安の中、企業動向等への懸念により、引き続き弱さがみられる。先行きについては、熊本地震からの復興、公共工事の増加への期待がある一方、英国のEU離脱問題等による海外経済や金融資本市場の動向等への懸念が大きいことに留意する必要がある」とまとめられる。
《愛知県》
 こうした中で行われた本会の調査では、製造業の売上高は3.9ポイント、収益状況は5.9ポイント、資金繰りは2.0ポイント、設備操業度は4.0ポイント、雇用人員は5.8ポイント、景況感は7.9ポイント増加した。しかし、在庫数量は3.9ポイント、販売価格は5.9ポイント悪化した。取引条件は不変だった。
 また、非製造業の売上高は8.2ポイント、在庫数量は6.6ポイント、取引条件は3.2ポイント増加した。しかし、販売価格は6.5ポイント、資金繰りは6.6ポイント、雇用人員は6.5ポイント、景況感は1.6ポイント悪化した。収益状況は不変だった。
 EU離脱問題よる円高の影響が出ており、円高が長期化することによる業績悪化や個人消費の低迷を心配する声が多く、中小企業の先行き不透明感は一層増大している。

前年同月との比較

《凡例》
好転
+30≦DI
好転
やや好転
+10≦DI<+30
やや好転
変わらず
-10<DI<+10
変わらず
やや悪化
-30<DI≦-10
やや悪化
悪化
DI≦-30
悪化

  売上高 在庫数量 販売価格 取引条件 収益状況 資金繰り 操業度 雇用人員 景況
製造業 やや悪化 やや好転 やや悪化 変わらず やや悪化 やや悪化 やや悪化 変わらず 悪化
非製造業 やや悪化 変わらず 変わらず 変わらず やや悪化 やや悪化 変わらず 悪化
《売上高D.I.》
 全産業では前年同月に比べ△26.8ポイント(△33.0)となった。産業別にみると、製造業では△27.5ポイント(△31.4)となり、非製造業では△26.2ポイント(△34.4)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、紙・紙加工品50.0ポイントが目立った。マイナスポイントでは、木材・木製品△100.0ポイント、輸送機器△66.7ポイント、出版印刷、化学・ゴム、電気機器、その他非製造業△50.0ポイントが目立った。
《収益状況D.I.》
 全産業では前年同月に比べ△25.0ポイント(△27.7)となった。産業別にみると、製造業では△23.5ポイント(△29.4)となり、非製造業では△26.2ポイント(△26.2)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは該当なし。マイナスポイントでは、木材・木製品△100.0ポイント、食料品、出版・印刷、化学・ゴム、運輸業、その他非製造業△50.0ポイント、卸売業△40.0ポイントが目立った。
《業界の景況D.I.》
 全産業では前年同月に比べ△32.1ポイント(△34.8)となった。産業別にみると、製造業では△33.3ポイント(△41.2)となり、非製造業では△31.1ポイント(△29.5)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは該当なし。マイナスポイントでは、木材・木製品△100.0ポイント、運輸業△75.0ポイント、鉄鋼・金属△55.6ポイントが目立った。

※ ( )は、先月の前年同月比のD.I.値


景況の推移グラフ

業界レポート

《製造業》

【愛知県紙器段ボール箱(工)】
 ギフト関係の需要がプラスされ、全体としてはやや好転しそうな感じである。ただ、個々の会社で差が大きく拡がっているため、好不調様々なのが実態であり、均した結果の全体感である。
【愛知県高圧ガス(協)】
 輸送機器関連は災害、不祥事が続いた影響で不調であり、また英国のEU離脱決定が急激な円高を呼び、当地区輸出関連企業の採算悪化につながる等一層の不況感が強くなっている。
【東海配電盤工業(協)】
 急激な円高で原材料価格が低下する傾向にある。ただ効果は半年後であると予想される。

《非製造業》

【中部工業用ゴム製品卸(商)】
 急激な為替変動や消費低迷による国内景気の冷え込みなど、ゴム産業を取り巻く環境が急速に悪化し、業績確保に苦慮する企業が目立ってきた。先行きに不安を感じる。
【愛知中央トラック事業(協)】
 荷動きは全くと言っていいほど低調である。業種・荷物種類に限らず全般的な傾向である。燃料価格は元売りの仕切り価格方式の改定を受けて、平均して5.7円の値上がり。またイギリスのEU離脱の影響が原油市場にも波及してきていることが、今後の懸念材料である。

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