豆腐の歴史

発祥

 豆腐の発祥は中国とされ、その起源は西暦の紀元前2世紀、前漢の淮南王・劉安の創作であるという説など、色々ありますが、少なくとも唐代中期頃には製造されていたようです。


日本への伝来

 奈良時代、遣唐使の僧侶により伝えられたとされていますが、明確な記録はありません。豆腐が初めて文献に登場するのは寿永2年(1183年)のことです。春日大社の神主の日記に「春近唐符一種」をお供えしたとの記述があり、この「唐符」が豆腐であると言われています。

 当初は僧侶の精進料理であったものが、貴族・武家の世界に広まり、室町時代になって全国的に浸透したようです。


庶民の生活へ

 本格的に庶民の食べ物として取り入れられるようになったのは、江戸時代です。天明2年(1782年)に刊行された豆腐料理の本「豆腐百珍」は、爆発的な人気を呼び、翌年「豆腐百珍続編」、翌々年「豆腐百珍余禄」が出版されました。当時ブームとなった料理本《百珍物》のさきがけとなったといわれています。

 その後、豆腐は全国津々浦々まで普及し、今日では健康食品、ダイエット食品としても注目され、広くご支持いただいているところです。