愛知県貨物運送協同組合連合会

協同組合加入/設立に関する「説明会」を開催

 愛貨協連「会員拡大委員会」は、平成18年8月8日(火)、愛知県トラック会館において協同組合未加入の愛ト協会員を対象にして標記説明会を開催した。

小高村委員長挨拶
高村委員長挨拶

 冒頭、高村博三同委員会委員長が下記の通り挨拶をした。

「本日は、組合未加入の事業者20社のほか、協同組合からも多数のご参加をいただきありがとうございます。物流業界はここ数年アゲインストの風が吹いており、この解決のため愛知県トラック協会では、色々陳情活動をおこなっておりますが、なかなかうまくはいきません。一方、協同組合でも共同事業を活発化し、少しでもコストを引き下げるように模索しておりますが、組合員のための組合という本来の組合運営が難しくなってきています。本日の説明会では、組合未加入の事業者さんには協同組合とはどのようなものかを知っていただき、また組合の方には再度協同組合の基本は何かを確認していただき、今後に活かしていただきたいと思います。」

「説明会」要点

1.協同組合とは

 協同組合の性格=中小企業者が組合事業を通じて経済的地位の向上を図る組織で、名称中には「協同組合」の文字の使用が強制されている。

 基準と原則=相互扶助の精神、加入脱退の自由、議決権・選挙権の平等、組合員直接奉仕の原則など。

2.組合共同事業のあらまし

  1. 高速道路料金の割引制度(愛知中央トラック/島田専務理事より)
    =大口・多頻度割引制度の適用で、事業者単独よりもさらに大きな割引の享受。
  2. 軽油の共同購入(東名港トラック/岡田事務長より)
    =協同組合の信用力・資金力・交渉力により、より安価に、より確実に調達できる。
  3. KIT事業(東三河キット利用/荻原事務長,日貨協連/助川部長)
    =組合員には輸送の効率化(帰り荷の確保など)が可能となる。費用は毎月1,000円。

3.協同組合に加入するには/新しく協同組合を設立するには

 既存の組合では加入可能な5組合があるが、一般的にはハードルが高い。

 新規に組合を設立するには4社以上が必要。愛知県中央会でも設立指導をおこなっている。

「講演会」要旨

川北理事長講演
川北理事長講演

講師
川北 辰実氏(平成13年新たに協同組合を設立した三重県鈴鹿市のロジネット協同組合理事長)
テーマ
「協同組合の設立と共同事業の活性化」〜これからの組合の存在意義とは〜

講演内容

【夢を叶える】

 いきなりですが、皆様は何のために経営をしておられますか。高級車に乗りたい、ゴルフ三昧で暮らしたい、社員に幸せになってほしい、お客様に喜ばれたい、人の役に立つことをしたい、等々があるでしょうが、夢を叶えるためには、「熱い想い」と、「お金」が必要です。熱い想いを燃やし続けるエネルギー、モチベーションを持続して高めるのは大変なことです。お金については、これは事業によって利益を上げることしかありません。協同組合を運営していく上で、これらがどういうことなのかをお話しいたします。

【組合事業】

 現在当組合がやっている事業は、ETCコーポレートカード、WebKIT活用による共同受注・共同配車、燃料等の共同購買、損害保険の代理のほか、毎月1回定例会を開催し情報交換をおこなっております。組合員は15社で、この他賛助組合員が5社います。賛助組合員とは、組合事業のうちひとつだけを利用している事業者のことで、例えばKITだけとか、ETCコーポレートカードだけとかを利用している者です。

 KITは運賃の3%を徴収。ETCカードは大口・多頻度の契約者割引の10%はすべて組合がいただいています。軽油の共同購買については1円/リットルを組合が手数料としてもらっています。18年度の予測ではKITが550万円、ETCカードが870万円、軽油が150万円、損保が40万円、賦課金が210万円の合計1,820万円の収入を見込んでおります。当初発足時は、収入総額100万円そこそこでしたが、KITから始まりETCカードも着手し、軽油の共同購買もやり始めました。軽油は、当初組合に信用力もなかったのですが、他組合の方の応援によって始めることができるようになり、順次広げてきました。

【組合の沿革と設立理念】

 わたしたちの組合は、そもそもITやKITに興味を持っていたわたしが平成11年の三重県トラック協会のKIT説明会に参加したことが始まりです。ところが、KITをおこなうにはどこかの組合に所属していなければならなかったのですが、先ほどの説明にもありましたように近くで受け入れてもらえる組合がなかったため、説明会の参加者や知り合いに組合設立の呼びかけをしました。呼びかけをした結果4社が集まり私も含め5社で立ち上げの決意をしました。

 当初の理念は、「お互いが腹のさぐりあいをするのではなく、逆に手の内を明かしながら、協力できることは協力し、組合に何かを求めるのではなく、それぞれが個々に前向きに発展していこうという集合体」ということでした。その後三重県トラック協会を通じて呼びかけを行い、「個々に独立し、責任を持った企業の有機的な連合体」という設立理念に説明会を開催し、最終的には理念に共感してくれた13社で創立総会を開催し、平成13年2月にロジネット協同組合を設立いたしました。 組合をつくるには、中央会があらかじめ用意した用紙に穴埋めをするだけの手間で簡単につくれます。中央会も指導してくれますので、そんなに難しいことではありませんでした。

 設立以来、組合では何かと金は要るということで、中央会の補助金をうまく利用しパソコン講習会に72万円をいただき、16年度には活路開拓事業として「配車管理システム開発」の補助金720万円を手にすることができました。

【組合設立のメリット】

 ETCコーポレートカードを使用することで通常よりも高い割引率となる、軽油の共同購入で単独よりも安い単価で仕入れられる、KITや組合員同士の繋がりで荷物やトラックのやりとりができるなど、こうした経費節減や稼働率・積載効率を上げて、収益を高めることができるということで、大きなメリットではありますが、何といっても組合設立の最大のメリットは、設立の最初から実施してきた組合員全員が強制参加する毎月1回の定例会でした。経営者であれば、「他社はどんな経営をしているのか」「事故防止にはどう取り組んでいるのか」「ドライバーの賃金やボーナスはどのように決めているのか」「利益がでないのは何が原因なのか」「会社全体のモチベーションをあげる方法がわからない」といった悩みを抱えていますが、誰にも相談できるような人はなかなかいません。皆な共通の悩みを持っています。悩みを出し合い、皆なで共感し、知恵を出し合って、問題を解決しようとのヤル気が熱い想いとなり、自信が沸いてきます。また、最近では、専門講師をよんで組合員が決算書をお互いに見せ合って議論し、意見を出し合うような合宿を行いました。原価計算の方法とか、仕訳ひとつにしたって各社バラバラですが、決算書を見せ合うことで、皆なから色んな意見やアドバイスを受けることができました。おかげで各社の収益も上がり、組合も利益が上がり、上げた利益を経営者だけでなく、社員やその家族にも福利厚生面で還元できるようになりました。17年度には、家族を含めた総勢150名ものバーベキュー大会が大好評でした。 余談ですが、組合員であるわたしの会社「株式会社カワキタエクスプレス」は、組合が設立後順調に業績を伸ばしたのとは逆に業績が落ち込み、ノンバンク等のカードを作りまくるなど資金繰りにも苦労し、わたしもヤル気を失くし、廃業までも考えた時期がありました。そんなとき、仲間である組合員からは、“そもそも売上が足りない”とか、“経費が掛かり過ぎている”とか、色んなアドバイスやアイデアを出してくれました。仲間のアドバイスのおかげでやる気になり、売上を上げることができ、また、仲間のひとりが銀行を紹介してくれ、資金調達ができたなど、組合の仲間に救われ、今の私があると思っています。

【組合の存在意義】

 重複するかもしれませんが、以上をまとめますと、組合員の心構えは、本音で話すことと自分をさらけ出すことです。問題を解決する知恵は、発信すれば必ず皆なが応えてくれます。儲けることは各社が努力してやるべきことで、組合が儲けさせてくれる訳ではありません。

 そして組合としての心構えは、組合員が儲かるように情報をドンドン集め、発信することです。組合員を包み込める器=ハードとハートが必要で、共同受注とか、共同配車とか、共同購買とかは、組合活動としてはサブ的な要素です。組合は、組合員経営者や幹部・ドライバーなど、各層の交流と教育の場を提供するべきです。組合員の企業としてのレベルアップ、ひいては運送業界全体のレベルアップを本気で目指すべきです。そして、これらを総合的に考えて、先頭に立って引っ張る人が絶対に必要だと考えています。

【全国ネットワークを目指して】

 組合事業は、組合員にあってはETCカードなりKITなり、各社の経費節減や効率化など、メリットのあることだけ組合を利用すればいい。組合も組合員が共同事業を利用してくれることによって手数料収入が上がり、それを経営者・組合員・その家族に福利厚生で還元できます。そして何よりも、情報交換会では本音で話し合える仲間が集まり、こちらが情報発信すれば、すぐに答えをもらえます。仲間からの問いかけにも、こちらが答えることでますます親交が深まり、それが明日の活力になります。

 同じ想いを持った新しい協同組合が、愛知からもそして全国からも生まれ、そしていつか同じ志を持った全国的な協同組合のネットワークができればと思います。みんなで運送業界を夢のある業界にしていきましょう。

熱く語る川北理事長
熱く語る川北理事長




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