愛知実業協会


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県内中小企業景況天気図
2015年6月分〜価格転嫁進まず

概況

《全国》
 内閣府が7月8日に発表した6月の景気ウォッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月比2.3ポイント低下の51.0ポイントとなった。物価上昇への懸念等がみられるものの、夏のボーナス、外国人観光需要、プレミアム商品券への期待等がみられることから、総合すると、「景気は、緩やかな回復基調が続いている。先行きについては、物価上昇への懸念等がみられるものの、夏のボーナス、外国人観光需要、プレミアム付商品券への期待等がみられる」とまとめられる。
《愛知県》
 こうした中で行われた本会の調査では、製造業の売上高は9.8ポイント、販売価格は9.8ポイント、取引条件は5.9ポイント、収益状況は5.8ポイント、設備操業度は2.0ポイント増加した。しかし、在庫数量は1.9ポイント、雇用人員は3.9ポイント悪化した。資金繰り、景況感は不変だった。
 また、非製造業の収益状況は9.9ポイント、資金繰りは6.6ポイント、雇用人員は1.6ポイント、景況感は4.9ポイント増加した。しかし、売上高は1.7ポイント、在庫数量は3.2ポイント、販売価格は4.9ポイント、取引条件は8.2ポイント悪化した。
 天候不順や円安・コスト高対応等に伴う物価上昇の基調が内需の収縮をもたらしていることに加えて、好調な輸出関連も欧州や中国市場に不安定要素を抱えており、中小企業の先行きは予断を許さない状況にある。

前年同月との比較

《凡例》
好転
+30≦DI
好転
やや好転
+10≦DI<+30
やや好転
変わらず
-10<DI<+10
変わらず
やや悪化
-30<DI≦-10
やや悪化
悪化
DI≦-30
悪化

  売上高 在庫数量 販売価格 取引条件 収益状況 資金繰り 操業度 雇用人員 景況
製造業 変わらず 変わらず やや好転 変わらず やや悪化 変わらず 変わらず 変わらず やや悪化
非製造業 やや悪化 変わらず 変わらず やや悪化 やや悪化 やや悪化 変わらず やや悪化
《売上高D.I.》
 全産業では前年同月に比べ△2.7ポイント(△6.3)となった。産業別にみると、製造業では7.8ポイント(△2.0)となり、非製造業では△11.5ポイント(△9.8)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、窯業・土石製品60.0ポイント、紙・紙加工品、その他非製造業50.0ポイント、繊維工業37.5ポイントが目立った。マイナスポイントでは、木材・木製品、出版・印刷、化学・ゴム△50.0ポイント、小売業△33.3ポイント、運輸業△25.0ポイントが目立った。
《収益状況D.I.》
 全産業では前年同月に比べ△12.5ポイント(△20.5)となった。産業別にみると、製造業では△11.8ポイント(△17.6)となり、非製造業では△13.1ポイント(△23.0)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは食料品、運輸業25.0ポイント、窯業・土石製品20.0ポイント、一般機器14.3ポイント、サービス業9.1ポイントが目立った。マイナスポイントでは、出版・印刷△100.0ポイント、木材・木製品、化学・ゴム△50.0ポイント、その他製造業△40.0ポイントが目立った。
《業界の景況D.I.》
 全産業では前年同月に比べ△17.0ポイント(△19.6)となった。産業別にみると、製造業では△11.8ポイント(△11.8)となり、非製造業では△21.3ポイント(△26.2)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは、鉄鋼・金属33.3ポイント、窯業・土石製品20.0ポイントが目立った。マイナスポイントでは、出版・印刷△100.0ポイント、食料品、木材・木製品、紙・紙加工品、化学・ゴム△50.0ポイント、その他製造業△40.0ポイントが目立った。

※ ( )は、先月の前年同月比のD.I.値


景況の推移グラフ

業界レポート

《製造業》

【中部繊維ロープ工業(協)】
 最近の円安による原材料等のコスト増加分の価格転嫁が出来ず、今後の採算悪化は必至。
【東海配電盤工業(協)】
 中国での人件費高騰で、タイやミャンマーへシフトする等、海外戦略の見直しを行う組合員が出てきた。
【岡崎鉄工会(協)】
 輸出産業を中心に企業収益が改善に向かいつつある状況の中、部品メーカーは依然厳しい状況下にある。円安の影響から電気ガス等のエネルギー費の高騰が続いている。生産性向上と原価低減に努める。

《非製造業》

【岡崎問屋団地(協)】
 この時期は昨年が駆け込み需要の反動の期間に当たり、前年比でプラスと言っても、改善しているという感覚は無い。6月は、5月の好天候とは対照的に、雨が多く低温で夏物の売れ出すタイミングがかなり遅れている。前年を割る可能性も出てきた。
【愛知中央トラック事業(協)】
 ドライバー不足の状況下、燃料価格も上昇傾向。それに加えてギリシャ問題、中国経済の減速等今後の予測が困難で、動向を注視している。

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