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Vol.1 努力の大切さ


 11月のある日曜日。中学校の期末テスト対策と受験学年の直前講習を4時に終了し、しばし休憩のあと、夕飯を食べくつろいでいた。すると一本の電話が自宅宛に鳴った。電話口には、男の子の声。「6年前に中学受験科で、お世話になった〇〇です。」「□□か?」「はい。」うちの塾は名字より名前での記憶が強い。この子は、小学校6年生より中学受験科に入学。この年は、南山女子中学校1名、愛知淑徳中学校2名、南山男子中学校1名、金城学院中学校2名、椙山女学園中学校2名、星城中学校1名、名古屋中学校1名などに合格。少人数ながらまずまずの合格実績を上げることができた。(自分の心の中では、少人数だからこそ一人一人にあった指導が可能なのだと自負しているのだが…)
 その中で、〇〇君は6年生から中学受験クラスに入塾ということで、他のこと比べると入塾(勉強開始)が遅かった分だけ、どうしてもあらゆる面で不利であった。何より受験に必要な5年生の重要な範囲を一からはじめなければならなかったからである。それを補うため、よく時間外まで残して勉強させた。弁当は一つでは足らなかったのを今でも覚えている。その後の本人の努力は素晴らしく、また理解もはやかったので少しずつ成績は上がっていった。結果は、第一志望の名古屋中学は不合格であったが、第二志望の星城中学校に入学。その後も、兄弟やいとこを御紹介いただき、指導するという御縁をいただいた。あれから6年が過ぎた。よくお花を持ってあいさつと近況の報告をしに塾へ訪ねてくれた。今年の夏には学校訪問の際本人に会った。身長も伸び、まるまるしていた体型もがっしりして見違えるようであった。彼は無遅刻無欠席で勉強の方も頑張っているようだった。この仕事に携わり子どもたちが成長していく姿を見るのが最もうれしい瞬間である。
 話を戻すと、電話の内容は、「名古屋大学経済学部に合格しました。」とのこと。小学校時代は、学校の成績はまだしも、塾内の成績では必ずしも上位ではなかった。寮に入り敬愛塾には通えなかったが、学校の的確な指導と、家庭のバックアップ、そして本人の努力の賜であろう。中学受験ではその夢は叶わなかったが、見事大学受験で素晴らしい結果を勝ち取ったのだ。それはもう、心から祝福した。電話の近くにいた家族は、その声の大きさにびっくりしていたが、彼とはまた後日会う約束をして電話を切った。
 現在も、敬愛塾には彼と同期の高校3年生のなかで、小学校から継続して通っている生徒が8名いる。長い子は9年目である。昔と変わらぬ若き(?)塾長として、身の引き締まる思いでいつも教壇に立っている。最終目標の大学受験に向け、よい結果が出ることを心から期待したい。
 また最近数名の中学3年生が入塾した。期間は短いが、限られた時間のなかで精一杯努力してほしい。中学2年生もすべての生徒とはいえないが、授業中の態度も落ち着いてきている。一年前とは全く違う真剣な眼差しに授業終了後しばらく感動していることもある。受験に取り組む前向きな姿勢を、これから少しずつ養っていってほしい。
 受験を迎える小学6年生、中学3年生、高校3年生にとってはこれからが本当の正念場である。受験勉強を通じて “目標に向かって努力をすることの大切さ”を、ぜひ学んでほしい。そしてぜひ第一志望の学校に合格できることを心から願っている。
 また、万が一たとえ第一志望に合格できなくても、努力するという姿勢は今後の人生に必ず役立つであろうし、またその努力は必ず報われることは、先ほどの電話の話からも理解してくれるものと思う。
 そうして考えると、中学受験・高校受験とも受験校をただ偏差値や名前・イメージだけで選ぶのは危険であることがよくわかる。よくその学校を調べ、そして自分にあった学校を選ぶことが出来れば、それからの人生にとって有益な3年間、あるいは6年間になるであろう。保護者の方も、「あんな学校だったら受けなくてよい(行かなくてよい)。」というような言葉だけは、言わないでほしい。どんな学校だって合格通知はうれしいものなのである。行くか行かないかは、受験が終了したそのあとで考えればよい。受験する前と後では、親も子供も「受けなければよかった」よりも「受けておけばよかった」と考え方が変わることが多いのである。
 だから、受験校については“受験慣れ”という意味も含めて、私立高校受験は3校受験が望ましいし、中学受験も日程が合えば【本命校、実力相応校、安全校】と最低3校は受験するのが望ましい。受験終了後に聞くと、合格通知が少ないのも寂しいらしい。迷ったら一度相談してほしい。

 〇〇君は 「あきらめずに努力を続けていくことの大切さ」をあらためて教えてくれた。夢を持ちそれに向かって努力を続ければきっと“夢は叶う”ことを再確認できた、心に残る一本の電話であった。
塾生諸君もこのことを忘れずに、これからの人生を歩んでいってほしい。
「努力に勝る天才なし!」

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